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美しいモノ、おもしろいコト、あたたかいヒト。 重度知的障害を伴う自閉症スペクトラムの娘すずとの暮らしは、 それらを発見する小さな喜びにあふれる毎日です。 笑いと涙がてんこ盛の日々を気まぐれに綴ります。


by suzu-mama

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療育は、焦らず無理なく。

講演やSNSで、すずの療育歴や心がけていることなどをご質問いただくことがあるので、療育について(特に小学校に入るまでを)まとめてみました。

診断がつかなかった3歳まで、また、診断がついても、保育園、療育保育園、リハビリ(病院での作業療法・言語聴覚療法)に慣れるまでは、よくかんしゃく・パニックを起こしていた幼児期。
はじめての子育ての上に障害のことも勉強しないと日々困ることだらけで、何もかも手探り。
今思えば本当に大変だったなあ。今も大変だけど、慣れと、少〜しずつだけど成長してできることが増えたことと、私のストレス耐性がますます強くなったことで、楽になった気がします。

障害の程度やその子の性格、親の性格、母親以外の支援者の有無や協力度、家計、生活スタイルなどで、療育のしかた、できることできないことも違うので、あくまで一例ですが、似たタイプの方の参考になれば。

【すずの障害の程度について】
  • 3歳のときに自閉症スペクトラム(知的障害を伴う)と診断される。
  • 知的障害:療育手帳の検査で、3歳で軽中度(手帳B)、5歳で重度(手帳A)。小3で知的障害は最重度(DQ19)に。喃語は赤ちゃんのころからあり、おうむ返し(ことばの意味はわかっていないけど聞いた音を真似る)は2歳くらいからあり。ことばの理解力はかなり低く、クレーンでの意思表示が主だった。
  • 自閉度:中度(親の見立て)くらい。人が好きで乳幼児期から目はよく合い、よく笑い、感覚過敏は気圧に弱いくらいであまり強くなく、こだわりも強くないので代替案を聞き入れてくれるので、なかなか診断がつかなかった。かんしゃく、パニックも、気圧の変化や眠い、お腹すいたといった生理的な不快時にあるくらいで穏やかで機嫌のいいタイプ。3歳くらいから多動になり、自我の目覚めとともにだんだんかんしゃく、パニックが多くなってきた。
  • コミュニケーション方法:主にクレーン(人の手を使っての動作)。目を合わせて、細かい動作指示をクレーンでするので、支援してくれる方にはけっこう伝わるよう。小4現在は、クレーンはだいぶ減り、簡単なマカトンサイン、絵カードによる理解(表出はほぼなし)、20単語くらい発語はあるが、ときどきしか発しないので、ほとんど視線とクレーンとマカトンサインでコミュニケーションしている。

【保育園・療育保育園】
  • 私(母親)は、時間外労働制限の申請はしていたものの、総合職正社員として出張もあるフルタイムの仕事をしていたので、すずが1歳半のときから、保育園(私立→翌年から公立)に預けざるを得なかった(当時、市には親子通所の療育施設しかなかった)。
  • 朝8時半ごろ会社に行き、17時半に上がって18時ギリギリに保育園にお迎えに。会社でも家でもトイレに行く間もなく、よく膀胱炎になっていた(笑)。パパの帰りはだいたい20時で、一番情緒が乱れ、かんしゃくが多い夕方、保育園から泣いて暴れるすずをおんぶして帰り、ご飯を食べさせてお風呂に入れて・・・ドタバタ、ヘトヘトのワンオペ育児の日々。
  • すずが年中のときに、療育保育園に空きができ、週2日通うようになる。預かり時間が短く、送りも迎えもフレックスタイムを使っても不可能なため、パパの実家に朝早く預け、送り迎えをお願いして、夕方私が帰るころ家に連れてきてもらうというリレー送迎で2年間通った。年長のときには週3日に。じいじ、ばあばに感謝!

【リハビリ・療育】
  • 1歳半健診、2歳健診で発達相談しても診断がつかなかったので、2歳の終わり頃、東京の民間ABAセラピーをしているところに無料相談に行き、その後月1回、自宅でペアレントセラピーをしてもらった。すずの知的能力、セラピーを受けていたころの発達段階、性格からすると、ABAはその頃はあまり効果を感じなかった(強化子がないくらいぼんやりおっとりしていて、理解度も低かった)が、ABAの手法を学べたことはとてもよかった。セラピストさんが転職(独立)されて担当してもらえなくなったことで、ペアレントセラピーは数回で終了。
  • 3歳で自閉症スペクトラムの診断がつき、OT(作業療法)とST(言語聴覚療法)のリハビリを月2回ずつ受ける。
  • 上述のように、年中のときには週2日、年長のときには週3日療育保育園に通い、TEACCHを取り入れた園で療育を受ける。

【今思うこと:「療育、療育」って焦らなくても大丈夫だったな〜】  ※ あくまで個人の見解です。
診断がつかないけど私は自閉症だと確信していたすずが2歳のころ、早く療育を受けたくて(療育の正しい知識を学びたくて)、焦っていました。
育児書を読んでも、子育て経験のある人に聞いても、一般的な成長具合とは違い過ぎて、すずをちゃんと育てられている自信がまったくもてなかったからです。
ことばも話せないし、変わった行動をするし、泣いたり怒ったりする理由も対応もわからない。私は自閉症に関する知識はある程度ありましたし、メンタルはかなり強い方なので、ネットで調べながら試行錯誤していましたが、どれも効果を感じない、もうアイデアが浮かばないときには、「何かつらいんだよね、でも何がつらいのか、どうしてあげたらいいのか、ママもわかんないよおぉ〜〜〜。すずは悪くないけど、私も悪いことしてないのになんで私ばっかりこんなに大変なのよおぉ〜〜〜」とすずと一緒によく泣いていました。
早く適切な子育て(療育)を始めないと、この子にちゃんとしたスキルをつけてあげられない!生きづらくなってしまう!世間に迷惑をかけないように育てられるだろうか?幸せになれるだろうか?私の育て方如何でしゃべれなくなったりしないだろうか?と不安を抱きつつ、仕事では異動もあればシステム変更や人間関係の問題もあれば大きな金額を扱う責任もあれば・・・でとてもストレスフルな毎日で、生活を回すだけで精一杯で、「民間や県外でも療育施設を探して通った方がいいのかな。お金の心配なく、仕事をやめれたら、毎日療育に通えるのに。そうしたら、子育ても楽になってすずもちゃんと成長するのかな。・・・」と苦悩する毎日でした。
とは言え、保育園と療育保育園の両方の行事や参観・面談、月2回のリハビリ、3カ月に1回の診察、発達検査、福祉関係の申請更新手続きなどで月の休日も有休も消えて、私の体力気力はすでにいっぱいいっぱい。
すずにとっても、2つの園とリハビリに通うのは体力気力ともに限界だったと思います。

でも。
すずが小4になった今は「な〜んだ、焦らなくても大丈夫だったよ〜。」と感じています。(もう一度言いますが、 あくまで個人の見解です)
だって、定型発達の子よりもゆっくりゆっくり育つんですもん。診断が出て、リハビリを受け、子どもに合った環境(保育園、幼稚園、療育施設などどこでも)で親以外との関わりも大切にしながら暮らしていけば、少しずつだけど育っていくんだなあと実感しています。

すずは、保育園、療育保育園、リハビリとこなし、「保育所訪問支援」をお願いして療育保育園の先生が保育園に見学しに来てもらい、保育の方法を統一してもらって、家でも連携して、繰り返し繰り返し毎日の生活の中で教え続けていたら、できることが増え、すずだけでなく私たち親も笑顔が増えました。

保育園では同じ年のお友だちの行動を真似ることで観察力や生活リズム、チャレンジ精神、期待していなかった発語力が伸び、療育保育園ではマンツーマンに近い形で丁寧にライフスキルを教わったことで、服の着脱や食事のスキル、集中力(普通に比べたらないですが)などが伸び、それを家でも繰り返すことで、経済的・精神的に無理のない範囲(というか無理できるギリギリの範囲)での療育でしたが、それなりに効果があったと感じています。

卒園後は、病院のリハビリがいっぱいで小学生になるとOT、STを受けさせてもらえないのでどうしたものかと悩みましたが、特別支援学校に入学し、放課後デイサービスで作業療法士さんや支援員の方々と相談しながらリハビリでやっていただいていたような課題をやってもらい、今度は家庭と学校やデイで連携して同じ課題や教え方をしていたら、「この子はしゃべれないよ」と言われた最重度知的障害のすずが、「ママ」「パパ」「おいで」「さようなら」「あけて」「ちょうだい」「きもちいい」「おいしい」「たのしいな」などのことばをタイミングよく使うようになり、一生手づかみかスプーンかと思っていたらトング型のお箸を使えるようになり、自立もできないのにお手伝いなんて無理だと思っていたら洗濯物を干したり、テーブルを拭いたり(ちょっと真似る程度ですが)、片付けをしたりできるようになり、小さな成長を感じるようになりました。
まだまだ課題は山積み、問題行動も一つなくなっては新たに出てくる毎日ですが、いっぺんにではなく、一番気になることからチャレンジするようにしています。


▼ 「洗濯物を干したり、ビーズにひもを通したり、トング型お箸も使えますわよ。」  by すず
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【療育で常に意識していること】
  • 子どもの成長段階をよく見極めて目標設定する。
  • 「やらせたいこと」ではなく、子どもが「やりたい(やりたそうな)こと」をきっかけにライフスキルを教える。
  • 「できないこと」や「やってほしくないこと=問題行動」は、とにかくその原因を探る。身体的な機能の問題か、機能の問題だとどんな動きができるか、精神的な問題ならどうしたら安心感をもってできるかなど。
  • 子どもの特性を考えて伝え方を工夫する。すずは、聴覚優位なところもあるので、視覚支援とともに必ず音(リズムやメロディをつけて)も添えて伝えている。
  • 毎日のことだから、親も子も無理しない。少しだけがんばればできるレベルに目標設定して、小さな成功体験をたくさん積んで親子で笑顔になる程度にがんばる。
  • まだ無理だな、と思ったら設定を変える。(ステップ数を増やして一つずつクリアしていく「スモールステップ」で)
  • できかけているタイミングでやや早めにほめる、ほめるときにはことばだけでなくスキンシップを添えてわかりやすくほめる。
  • 専門家に、すずのようすの詳細(行動の前後や環境)と自分の考えや対応について聞いてもらい、アドバイスをもらう。私はOTやST、心理士の先生の接し方から学ぶことが多かったです。
  • 療育方針については母親が検討判断しなければならないことが多いけど、誰も正解はわからないので、母親の勘(子どもと向き合って観察して感じ取った上での勘)で決めればいい、効果がないと感じたら施設や方法を生活に無理のない範囲でまた考え直せばいい。私は、すずの笑顔や目の輝きを見てこれは効果あるかも、とか、自分がこんなにイライラするんじゃすずにも悪影響だからここまでにしよう、などと自問自答しながら軌道修正している

今も毎日悩みながらの子育て、療育ですが、すずの障害を理解してくれている、理解しようとしてくれている学校の先生や支援者さんが、原因や対応策を一緒に考えてくださることがとても心強く、すずの成長の大きな支えになっていると感じています。先生、支援者のみなさま、本当にありがとうございます!
私が住んでいる地域は、まだまだ発達障害については医療難民、福祉難民なので、医師や心理士、言語聴覚士に相談できる機会や施設がほとんどないのはとても残念ですが、学校の先生や支援者のみなさんに助けていただきながら、試行錯誤していきたいと思います。


by take-suzu_2016 | 2019-09-10 10:49 | 療育 | Comments(1)
Commented at 2019-09-14 14:06 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。

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